【課題解決】ESD対策製品で、静電気放電による電子部品の破損を防止
電子部品業界において、避けて通ることがでないESD(静電気放電)。電子部品に発生する静電気放電は、エネルギーとしては小さいものの高電圧のため、半導体の破損や誤動作の原因となってしまいます。
正しいESD管理を行なうためには、適切なESD対策製品を選定することが重要です。
この記事では、電子部品の製造現場で選ばれている「ESD対策製品」についてご紹介します
電子部品のESD(静電気放電)による課題
電子部品業界では、EVや5G・IoTの普及に伴い半導体装技術も高度化。半導体素子の微細化によって静電気に対する耐性が低くなっており、基板実装や組み立て工程での静電気による破損(ESD破壊)が増えています。
ESD破壊の例
基板実装:電子部品を実装する際、基板の帯電によって実装部品のESD破壊が発生
組み立て:基板を組み立て工程へ送る際、作業者が基板を触ってしまいESD破壊が発生
組み込み:搬送途中に帯電し、ハウジングやハーネス取り付け時にESD破壊が発生
これまでの静電気対策だけでは、組み立て工程で知らないうちに回路をショートさせてしまい「目に見えない箇所」で故障が発生、検査工程で製品不良となってしまうことも… 不具合品が流通してしまうと、大きなクレームにもつながります。
また電位をゼロに保つ静電除去ストラップなどで静電気対策をしている現場でも、リストストラップの付け忘れなどのヒューマンエラーを考慮する必要があります。
静電気は目に見えないため、どこでどのように発生したかを調べることが難しく、徹底したESD対策が求められてます。
POINT課題のポイント
- 静電気放電による不良品の発生で困っている
- 徹底したESD対策を行いたい
電子部品の不良を「ESD対策製品」で解決
徹底したESD対策を行うためには、「人体帯電モデル(HBM)」と「デバイス帯電モデル(CDM)」の2つの帯電モデルを理解することが重要です。
1)人体帯電モデル(HBM)
人体に蓄積した静電気が原因で発生するESD(静電気放電)です。
作業者がデバイスに触れることで静電気放電し、回路のショートや電子部品のESD破壊を引き起こします。
人体帯電モデルではデバイスに直接触れるだけでなく、金属を介して発生する放電にも注意が必要です。
2)デバイス帯電モデル(CDM)
デバイスに蓄積した静電気が原因で発生するESD(静電気放電)です。
搬送レーンなどで帯電したデバイスが、金属に近づくことで静電気放電し、回路や素子を破壊します。
ESDによって発生したノイズが、製造装置や検査装置の動作に影響を与えてしまうこともあります。
ESD対策では、作業台、床、履物、静電防止服などを通し、できるだけ電荷を逃がすことが有効です。またイオナイザーや静電気が発生しにくい材料・方法を選択するなど、環境づくりでデバイスへの帯電を防ぐことも重要です。
電子部品の製造現場で選ばれている「ESD対策製品」についてご紹介します。
〈ベッセルのESD対策製品〉
電動ドライバー | ボディからスイッチレバー、スリーブまで導電性樹脂を採用した電動ドライバーです。ドライバービット先端からデバイスへの静電気放電を防止します。 (105Ω≦R10≦1010Ω IEC-61010参照) |
リストストラップ | 収縮性バンドで手首にフィットするESD対策用のリストストラップです。1MΩ電流制限入で、静電気を安全にアースに逃がします。 (IEC-61349-6:2016準拠) |
疲労軽減マット
AF-45 |
長時間の立ち仕事の疲労を軽減する導電性のマットです。導電床に設置することで、かんたんに使用することができます。 (R≦1.0×109Ω) |
導電性ゴムマット | 作業台に最適な導電性のゴムマットです。作業台に接地することで適切に静電気をアースに逃がすことができます。
(106≦R≦107Ω) |
イオナイザー | ファン型のイオナイザーです。搬送レーンや吸着チャックなど、必要な箇所にイオン化したエアを送風し、静電気の発生を防ぐことができます。 |
静電気測定器 | イオンバランス測定が行えるハンディタイプの測定器です。現場の帯電を「見える化」し、対策箇所を確認することができます。 |
さまざまなESD対策製品で、現場のESD対策におこたえします。
POINT解決のポイント
- ESD対策製品で、静電気放電による不良品の発生を防止
- 徹底したESD対策が実現
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