【課題解決】複雑なタービンブレードの効率的なバリトリが実現
航空機エンジンなどに使われるタービンブレード。タービンブレードは薄くねじれた羽根状の複雑なエンジン部品で、その加工には非常に高い切削技術が求められます。
この記事では機械加工の現場における、タービンブレードのバリトリのお困りごとをご紹介します。
タービンブレードのバリトリの課題
従来タービンブレードの複雑な曲線・曲面の加工には、5軸マシニングセンタなどの工作機械が使われています。
しかしタービンブレードはその特性上、軽量かつ耐熱性を重視したニッケル合金や、インコネル・チタンなどの難削材が使用されているため、加工工程で大きなバリが発生したり、エンドミルによるカッターマーク(切削痕)が残りやすく、仕上げ面が悪くなることがありました。
タービンブレードの羽根先端の形状はエンジン性能を左右するため、高い仕上げ精度が求められています。
現場では手作業による研磨でバリトリを行なっていますが、エッジや表面に発生するバリや、カッターマークを効率よく取り除きたいとの声がありました。
POINT課題のポイント
- タービンブレードの仕上げ精度をよくしたい
- バリトリ、カッターマーク除去を効率よく行いたい
効率的なバリトリを「エアーマイクログラインダー」で解決
タービンブレードなどで使われる耐熱性の金属材料は、粘り気があるため、ロールオーバーバリと呼ばれる一次バリが発生しやすいのが特徴です。
ロールオーバーバリは工具がワークから離れる際に、削りきれなかった切粉が押し出されて発生するバリ(出口のバリ)で、根元に厚みがあるため、研磨作業では取り除くことが難しく、超硬カッターで削り取る必要があります。
そこで採用されているのが「エアーマイクログラインダー」です。
「エアーマイクログラインダー〈GT-MG55SAR(3mmチャック)」・「エアーマイクログラインダー〈GT-MG35SAR(6mmチャック)〉」は、タービンブレードの複雑な曲線・曲面加工に最適な小型のグラインダー。バリの面取りやカッターマークの研磨で、タービンブレードを精度よく仕上げることができます。
また先端工具を取り換えることで用途に応じた加工が可能。特に超硬ロータリーカッターとの組み合わせは切削能力が高く、大きなバリ取りや面取りにおすすめです。
タービンブレードの補修など、狭い箇所での作業には、コーナータイプの「エアーマイクログラインダー〈GT-MG35-12CC〉」が便利です。
〈刃形状について〉
ダブルカット刃(ダイヤ目) |
最も一般的な刃形状 切削抵抗が小さく、排出される切粉は粉状になります 加工中のビビリを最小限に抑えることができます |
ストレート刃(並目) |
切削量が多い刃形状です 作業時間を短縮でき、排出される切粉は針状になります ダブルカット刃にくらべ仕上面は良好です |
軽合金用 |
チップポケットを広く取った刃形状 切粉の排出性が良く、目詰まりを防ぎ作業効率が上がります |
〈ホルダーについて〉
ラバーホルダー RH-30 |
パッド式のホルダー 両面テープによってペーパー砥石や砥粒入りナイロンが取り付けでき、カッターマーク除去などの円滑加工に最適です (エアーマイクログラインダー〈GT-MG25-12CF/GT-MG25-9CF〉でご使用ください) |
効率的なバリトリ・カッターマーク除去で、現場の生産性向上におこたえします。
POINT解決のポイント
- タービンブレードの仕上げ精度が向上
- バリトリ、カッターマーク除去の効率化が実現
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